優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第12章 ふたりの憧れ
「……娘が熱出してな」
む、娘……!!!
熱でうなされているのに、その言葉を耳が拾って……いっそのこと拾わなければよかったのにとも思う。
熱くなった体が、いや、体の芯にある心の方が、更に熱くなっていく。
「娘さん。いや〜、大変ですね……って、優先生、ご結婚されてたんですか?!」
「いや、冗談。妹だ。年の離れた妹」
「……なんだ〜、変な嘘、つかないでくださいよ」
「すまんな」
言いながら、優は軽やかに笑う。
優も、冗談とか言うんだ……。
そう思ったら少しだけ笑えてきたけれど、体がつらくて口角が上がらない。
だんだんと、点滴が効いてきて、うとうとと眠くなっていく。
む、娘……!!!
熱でうなされているのに、その言葉を耳が拾って……いっそのこと拾わなければよかったのにとも思う。
熱くなった体が、いや、体の芯にある心の方が、更に熱くなっていく。
「娘さん。いや〜、大変ですね……って、優先生、ご結婚されてたんですか?!」
「いや、冗談。妹だ。年の離れた妹」
「……なんだ〜、変な嘘、つかないでくださいよ」
「すまんな」
言いながら、優は軽やかに笑う。
優も、冗談とか言うんだ……。
そう思ったら少しだけ笑えてきたけれど、体がつらくて口角が上がらない。
だんだんと、点滴が効いてきて、うとうとと眠くなっていく。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える