
優しく咲く春 〜先生とわたし〜
第11章 落し物に気づく時
3
夏休みの最終日は、気づけば寝落ちで終わっていた。
春ちゃんに起こされて、目を開ける。おはようより先に、春ちゃんは「ごめん」と口にした。
なんの事かわからずに、首を傾げる。
訊くと、昨日の治療前に春ちゃんが言ったことを謝っていた。
わたしは春ちゃんが無闇に厳しくしているわけではないことを、なんとなくわかっていたから、首を横に振る。
……わたしの方が悪かった。やらなきゃいけないことだったのに、駄々を捏ねたから。
仲直りというか、なんとも言えない気まずい空気感の中で、今朝は朝食を摂った。
いつもより、口数が少なくなる。
優はその様子を何でもないように見守りながら、食卓についていた。
夏休みの最終日は、気づけば寝落ちで終わっていた。
春ちゃんに起こされて、目を開ける。おはようより先に、春ちゃんは「ごめん」と口にした。
なんの事かわからずに、首を傾げる。
訊くと、昨日の治療前に春ちゃんが言ったことを謝っていた。
わたしは春ちゃんが無闇に厳しくしているわけではないことを、なんとなくわかっていたから、首を横に振る。
……わたしの方が悪かった。やらなきゃいけないことだったのに、駄々を捏ねたから。
仲直りというか、なんとも言えない気まずい空気感の中で、今朝は朝食を摂った。
いつもより、口数が少なくなる。
優はその様子を何でもないように見守りながら、食卓についていた。
