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誓いのガーランド

第24章 ひかりの輪 2

少し衣擦れの音がして、ゆっくりと、何かの感触が楓の小指に触れた。
反射的に、楓は懐かしいと思った。
柔らかく、温かい体温。

楓が目を開けると、花実は手を伸ばして、楓の小指だけをぎゅっと握っていた。
小指から震えが伝わってくる。

小さな手が、楓の長い指を包み込む。

楓は驚いてゆっくりと目を見開いた。

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