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先生、出ちゃうよ

第6章 成瀬先生のお姉ちゃんは私のお姉ちゃん?

成瀬先生に連れられ病院の屋上へ行く。
眩しそうに遠くを見つめる成瀬先生はすごくかっこいい。
見惚れてしまう、、。

成瀬「ん?どうした由奈?」

由奈「えっ!なんでもないよ!」

先生に見惚れていたなんて口が滑っても言えない。


成瀬「俺に見惚れてたんじゃないかぁー?」

成瀬先生は冗談のつもりで言っているが図星で焦る。

笑いながら先生はベンチに腰掛け自分の隣をポンポンっと叩き

成瀬「こっちおいで!」

と私を呼ぶ。

私を隣に座らせた先生は

成瀬「寒くない?」

と私を気遣い白衣を肩にかけてくれる。

由奈「先生、私こんなに優しくしてもらったの初めてだよ、、。成瀬先生はなんでこんなに優しくしてくれるの?」

素朴な疑問をぶつける。

成瀬「それはもちろん頑張る由奈が好きだから。
頑張ってる由奈見ると先生も応援したくなるんだ。」

先生は私の目をまっすぐ見てそう言った。

"好き"

もちろん大人が子供を可愛いと思う好き。
小さな小動物をみて守ってあげたくなる好き。
今、成瀬が口にした"好き"はその部類のものであることくらい恋愛経験が乏しい由奈にだって分かっていた。
でも、、、先生の"好き"が頭から離れない。

そんなことを考えていると

?「へぇー!絋が患者に入れ込むなんて珍しいじゃん!笑」

と長身で綺麗なストレートヘアの女性が後ろから声をかけてきた。

成瀬「咲(さく)!何してんだよ!」

?「えー!もちろん絋に会いにきたに決まってんじゃーん!」

そう言ってその女の人は成瀬先生に抱きついた。
先生の彼女だろう、、、。

先程の"好き"が再び脳内で再生される。


私はその光景を見ていられなかった。

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