ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第11章 物知らず
_____翌日
今朝もご飯を全部食べて、五条先生の診察も終わった。
「じゃあ、このまま点滴外すか。」
待ちに待った言葉が五条先生の口から聞けた。
「ふふっ。ひなちゃん、すごくうれしそうな顔。すぐ準備するからちょっと待ってね。」
と、まこちゃんが輸液ボトルをスタンドから外してなにやらやってる。
そして、医療用の手袋をパチパチとはめてる。
じーっと眺めてたけど、この音でなぜか少し緊張してきた。
すると、五条先生がわたしの左腕の袖をまくる。
今まで見たことなかったけど、包帯が巻かれててなんかすごいことになってる。
「あんまり見ないほうがいいぞ。」
って五条先生に言われたけど、どうするのか気になるし…と思ってじっと見る。
「知らんぞ。」
と言われたら、まこちゃんが包帯を取り始めて…
ビクッ…
クルクル巻かれたチューブと透明なテープの下に針が刺さってるのを、しかも2箇所もあるのを見てしまった。
あざもいっぱい…
咄嗟に目をつぶって腕から顔を背ける。
そして、小刻みに身体が震え出してしまった。
「だから言っただろ…」
あぁ、呆れたような声…と思ったら、五条先生はそっと右手を握ってくれた。
やっぱり優しいのかな。
五条先生の優しさ発揮…
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