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ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜

第127章 懊悩



その後のひなは…




「グスッ、グスッ、ヒクッ…」



藤堂「ひなちゃん、落ち着こう。ね?」



「もうやだっ…、また熱出たっ…」




術後の経過観察が終わり、豪先生と工藤先生の手から離れて内科に移動。

まずまずといった調子だったが、また急に発熱して、それがショックだったのか点滴を抜去しようとしたのを、藤堂先生が慌てて制止。




藤堂「お熱出たのは仕方ないから、早く治そう。」



「治らないっ…」



藤堂「治る治る。先生が治すから大丈夫。」




幸いと言っていいのか、回診中に藤堂先生の目の前で抜去しようとしたもんだから、大事には至らず。

藤堂先生のおかげでひなもすぐに落ち着いたが、




藤堂「ひなちゃんしんどいね。今呼吸苦しい?」



「フリフリ…」



藤堂「呼吸は大丈夫?眠れそうかな、ちょっと寝苦しい感じする?」



「コクッ…」



藤堂「身体熱いもんね。嫌じゃなかったら脇にも氷当ててみよっか。祥子ちゃん。」



祥子「はい。ひなちゃん腕ごめんね、ちょっと動かすね。」



藤堂「ひなちゃんどう?氷あるの嫌な感じない?寝られそう?」



「コクッ…」



藤堂「うん、よかった。もう熱は上がり切ってるから、たくさん寝るのを頑張ろうね。お熱は高いけど他は悪くなってないから、大丈夫だからね。」




数日間高熱にうなされて、その後も良くなったり悪くなったりを繰り返し、退院して仕事に復帰できたのは、手術から3ヶ月経った頃になった。


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