ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第105章 性活指導
はぁ…、やってしまった…。
ひなに恐怖心を植え付けたんじゃないか。
ひなに嫌われたんじゃないか。
自らの欲に翻弄されて、取り返しのつかないことをしたんじゃなかろうか…。
ひながどんな気持ちなのか、表情だけでも確認したかったのに、ひなは寝室を出て行ってしまった。
はぁ……。
結局、その後はひなを追いかけることもせず。
寝室でなんとなくひなが支度する音と気配を感じるだけで、
「ひな。」
「五条先生っ、まだ寝てたらいいのに…。」
「いってらっしゃいくらいちゃんと言わないと。朝飯食ったか?」
「た、食べました。」
「何食べた?」
「ヨーグルトと…あとは適当に。」
「ヨーグルトだけ食ったんだな。」
「…っ。」
「昼はしっかり食えよ。夜もな。」
「は、はい。」
「気をつけて行くんだぞ。」
「あ、ありがとうございます。いってきます。」
「いってらっしゃい。」
と、玄関で見送りだけした。
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