ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第102章 突沸
「こらっ!!」
「やだぁっ!!」
ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ…
ソファーにあるクッションを全部投げつけたら、テーブルに飾られた花瓶を手に取り、
ガッチャーン!!
それも、先生たちへ投げつける。
「ひなぁ!!」
工藤「…っと!危ない。」
宇髄「ひなちゃん、ちょっと落ち着こうか。」
わたしの力が弱いせいか、当たりどころが良かったのか、物が良いのか、幸いにも花瓶は割れず。
水と花が飛び散った床の上を、先生たちが迫って来る。
「やだっ、やだってば…!!」
考えもせずに動くとこうなる。
いくら広い部屋とはいえ、この空間で逃げ切るのはたぶんもう無理。
それはわかるから、せめてもの抵抗を…。
ベッドの方へ移動すると、
点滴スタンド、枕、読みかけの本、ノート、ペン、ペッドボトル、テレビのリモコン…
何を投げても誰にも命中しないけど、投げられる物を全部投げて、
「来ないでよ!!」
最後にスマホを投げつけると、
「ひなぁっ!!」
目の前にいた五条先生のお腹に命中した。
と、同時に、いつの間にか背後にいた神崎先生に捕まった。
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