
ひなとDoctors 〜柱と呼ばれる医師たち〜
第91章 ひなのウイルス
「…え?藤堂先生っ、どうしてうちに??」
リビングのドアを開けた五条先生は、いるはずのない藤堂先生がここにいて、状況がわかりませんって顔してる。
わたしもそれどころじゃなかったから今さらだけど、そういえば、どうして藤堂先生うちに来たんだろう…?
「ごめん、勝手に来て。今朝早く、悠仁休むって職場に連絡してきたでしょ?当直で寝てたら、"緊急事態ですっ!五条先生風邪引いて休むって!"って神崎先生からLIMEがきて、そしたら傑からも、"五条先生が熱でひなのが大学休むって言ってきた"ってLIMEきたから、確かに緊急事態かなと思って。」
そうか…、五条先生、わたしがゲストルーム行った時には仕事休むって連絡してあったんだ。
それで藤堂先生心配して来てくれたんだ。
って五条先生、仕事休むくらいやっぱりしんどかったんじゃん。
嘘つき。むむぅ〜。
「で、悠仁具合はどう?」
「余裕です。すみません…当直明けでお疲れのところだったのに、ありがとうございます。…で、ひな。お前はなんでまだここにいるんだ?」
え?
藤堂先生の横で頬を膨らませてたら、五条先生の鋭い視線が突然こっちに向くから、わたしは焦って固まってしまった。
