
りさと3人のDoctors
第70章 予防注射
「りさちゃん、消毒するねー。」
と言って、涼子がりさの腕にアルコール消毒をすると、りさはビクッと身体を動かした。
「うぅ…やだ、怖い……豪先生……。」
「大丈夫だから。ほら、顔はこっち。」
そう言うと、豪はりさの腕を掴むのと反対の手で、りさの頭をそっと自分の胸に寄せた。
そして、優しく頭を撫で続ける。
「りさちゃん、そしたら少し我慢してね。チクっとするねー。」
と言って、涼子は迷いなくりさの腕に針を刺した。
「んん゛っ!!痛いーーっ!!ゔゔっ!!」
「りさちゃんごめんね…はい、おしまい!りさちゃん、終わったよ。よく頑張ったわね。」
「ぐすん…ぐすん…、うぅ、痛かった………。」
「はいはい、りさもう泣くな。涼子、ありがとうな。」
「いえいえ。腕の腫れとか熱とか出るかもしれないから、それだけ気をつけて見といてあげてね。それじゃ、お大事に。」
