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りさと3人のDoctors

第31章 修学旅行とりさの初恋



「ゆきちゃんどうしよう。わたし先生が好きみたい…。」


「…っておそっ!さっきから言ってるじゃん!」


「お土産どうしよう。余計決まらなくなっちゃった…。」


「も〜。じゃあさ、なんかお揃いとかにしたら?」


「そんなの恥ずかしい!」


「いいじゃん、好きなんだから。そのくらいの方が気持ち伝わるって。あ、ほら。このボールペンは?」



ゆきちゃんは、持ち手の先にテディベアがついたボールペンを手にとった。



「かわいい。これ使うのもったいなくて机に飾りたくなるやつだね。」


「いいじゃん。先生もずっと飾っといてくれるかもよ?あ、一ノ瀬先生!ちょうどよかった。先生って、このテディベアのボールペンもらったらどうですか?ほら、奥さんとかに。」



ゆきはちょうど通りかかった一ノ瀬に意見を聞いた。



「奥さんがこれお土産に渡してきたら、かわいいなってなるよ。というか、クマのボールペン選ぶ奥さんなんてかわいすぎる…。俺ならずっとペン立てに入れて飾っとくかな。」



奥さんとラブラブ過ぎる一ノ瀬に聞くのはちょっと間違えたかと思ったゆきだったが、りさを説得するにはちょうどよかった。



「先生、ありがとう!ほらね?男の人がこう言ってるんだから、りさちゃんこれがいいよ!」


「うん。わたしこれにする。ゆきちゃんありがとう!」


「どういたしましてっ。」



ゆきは、りさの恋が実るように、心から祈ってくれていた。


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