くるみの初恋、高校教師。
第17章 初めてのキス
"先生の雰囲気がいつもと違う。
月明かりで微かに見える先生の顔は、色っぽくて、大人な表情…。
これからわたしキスされるんだ、どうしよう。
どうすればいいんだろう。目を閉じるんだっけ?
顔は?傾けるのかな。でもどっちに…?"
心も頭もパニックなくるみは、固まったままただ先生を見つめることしかできなかった。
その時、、、、、
「……………んっ…」
一ノ瀬はくるみの唇にそっとキスをした。
"キス… わたし、先生にキスされてる…
先生の唇が少し暖かくてやわらかくて…
どうしよう。ドキドキする…
わたし、どんな顔してるんだろう…"
咄嗟に目を閉じて、息をするのも忘れたくるみは、
ただただ先生のキスを受け止めた。
時間にしては5秒くらい…
それでもくるみにとっては、とても長い時間だった。
これまでキスは数え切れないくらいしてきた一ノ瀬も、くるみとのキスに緊張していた。
まだ早いかもしれない…
でも、くるみに触れたい気持ちを抑えられなくなっている。
くるみが怖がらないように、嫌いにならないように、
くるみのファーストキスがどうかいい思い出として残るように…
そう願いながら、微かに震えるくるみの唇を感じ、今までのどんなキスより優しいキスをした。
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