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子犬、拾いました!

第6章 大事件

「ひーなた。私ちょっと出掛けてくるね」

笑顔が少しぎこちなかったのかもしれない。陽太が少し顔をしかめた。

「どこ行くの?」

「幸太ん家に忘れ物しちゃってさ、取りに行って来るね」

「わかった」



玄関まで見送りに来てくれる陽太。

「いってきます」


「ねぇ、待って!」


不意に腕を掴まれた。

「…指輪どうしたの?」


ヤバイ、左手を掴まれたからバレた。

「ずっとしてくれてたよね? なんで外したの?」


陽太の顔が怖い。


「えっと… その…」


「俺のこと、好きじゃなくなった?」

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