
❇️片暉の残照❇️
第24章 王位継承者
「しかも――――この毒…自害を誘発する作用もあるかもしれません…」
「――――ポルギさん?」
庭師さんを押さえていたポルギさんが、庭師さんの顔についていた紅茶と花びらの変色をみて、毒の効力をよそくした。
「ポルギさん…庭師さんは?!」
「口に入ったのが少量で良かった…一瞬錯乱したけど…もう大丈夫…正気にもどってる……」
すでに王宮医師が庭師さんの様子を見ている!
そして、他の医師や従者や騎士が私とサンドラ様を保護するように囲んだ。
もちろん、お兄様もロミ様も同様に医師や従者に囲まれていた。
「凄い薬――――いや、毒を開発したね…ニコウス大臣…」
「ちっ、違う!!違います――――私は知らない!知らない!」
