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❇️片暉の残照❇️

第20章 母のバラ


「お母さん――――…お母さん…」


目の前の光景は…今まで見てきた華やかな世界とは雲泥の差だった。



私は、オジサンにしがみつきながら…植物園に向かおうと必死にもがく――――けど、足が震えて動かない…



動けない――――…



私は大声を上げて泣き出した――――…



こんなに泣いたのは…



お母さんが死んだ…あの日以来だ…



「おかぁ…ざぁぁぁん」


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