
❇️片暉の残照❇️
第14章 赤い魔の手
「なっ、なんて無礼な――――!」
サンドラ様の従者が怒りを露に拳を握る…。
「――――スコット…落ち着け」
「お前――――…あのガキを…拉致した上に…犯す予定だったのか?」
そんな事は――――一度も思ったことがない…
だが、殺してしまうのは勿体ないと……主の命を受けているにも関わらず…思ったことは確かである。
「――――ええ…何度も…何度も…犯して――――…俺の子を…黄金色の髪の子を…生ませる予定でした」
――――そんなことは…一度も思わない…
主以外の…女性を抱きたいと…思ったことは…
一度もないのだから…。
でも――――俺の口からは…
まだ、幼く…大人の女性になりきれていない…少女を犯して――――自分の子を生ませる…と…言っている。
「――――そうか…
なら――――なぜ………泣いているのだ?」
「――――は?」
