
❇️片暉の残照❇️
第12章 お茶会と緊張の挨拶
「すまない――――テイス…弟が無礼を…」
「いいえ――――大丈夫です」
ロミ様もその周りにいた従者も…コーテル様の発言に皆が冷や汗をかいていた。
「メルト――――ここはいいから…テイスにお茶を…」
「はい――――」
気を効かせたのか、ロミ様はお兄様と一緒にこの場を離れる口実をくれた。
「流石に――――“未亡人”発言は驚いた…王家の品格を疑われるな……」
お兄様が、メインテーブルを私と一緒に離れると大きくため息をついた。
「へへへ――――…しかし、未亡人が髪を短くするって言うのは知らなかったので…逆に勉強になりました!晩餐会ではニコルに頼み編み込みしてもらい…アップヘヤーに見えるように工夫した方がいいですね」
しかし、子息や令嬢しか集まらないといっていたお茶会に…未亡人など呼ばれる訳などないが……彼は天然なのかな?
威厳ありげにふんぞり返ってはいるが、私と同じく成人したばかりの男の子である…
私もだが、沢山失敗して成長するのだろあうか?
