
新・Beast〜獣たちに好かれた僕〜
第18章 死神2
その年の夏休み。
父親「あぁ…暑いなぁ…」
母親「本間やねぇ…」
ドンドンドンドンッ!!
『錦戸さん!!』
父親「ん?何や…?」
母親「誰やろ…?」
父親「はいはーい。」
ガチャンッガチャッ
父親「どちら様です……か…?!」
「お久しぶりですね、錦戸さん。」
父親「おっお前…何でここに…?!」
「永山から錦戸さんがここにいるって聞きましてね。」
父親「永山から…?」
母親「あんた!誰と話して……?!」
「奥さん、ご無沙汰してますわ。」
母親「あっあんた…何しに来たんよ?!」
「何しにって…借金の取り立てですわ。」
父親「は…?」
母親「ちょっと待って!!借金なら永山が全額支払ったんちゃうの?!」
「それがですね…あのバカ、別のところからも借金してたんですわ。」
父親「は…?」
「永山がお世話になってる金融会社とウチが吸収合併しましてね…この夏からそこの会社の仕事もウチで取り扱うことになりましてね。」
「リストを確認していたら、永山の名前があったってわけや。」
母親「何なんそれ…あの人…全部払ったんちゃうの…?」
父親「あいつ…そんなこと…一言も言ってなかった…」
「永山の奴、そこの会社から随分長い間借りてたらしくてな…利子も莫大に膨れ上がっとるわ。」
父親「ちなみに…総額は…いくらなんですか…?」
「1億円。」
