
ぼっち─選択はあなたに─
第10章 バトルトーナメント前日
「ナツミの体は、半分石化しておった。恐らくあの音を聴いて同時に石化し、何らかの力で完全石化を抑えてたのかもしれん。ナツミはわしの体を石化状態から解くと、この指輪を託してきた。そしてその瞬間、ナツミは完全に石化してしまったんじゃ」
「……っ……」
あまりにも衝撃的な話に、ヒカルはどこから話を切り出していいのか悩んだ。
人間を石化してしまう不快な音──そんな恐ろしいものがこの世にあるなんて……。
そして石化を解いたナツミ。ナツミは一体何者なのだろうか。自分と同じ世界から来たとは思うが、自分にはそんな不思議な力はない。
もしかして指輪の力──?
その時、クロードがガタンと席を立った。
「クロード……?」
「おい、クロード! お前まさか、今からモンブラン城に行くわけじゃないだろうな!?」
無言で宿屋を出ていこうとするクロードを、慌ててバットが呼び止める。
「俺、ぶっちゃけ気づいてたぜ……お前が調査しながらナツミを探してたの。だから、モンブラン城にも一人で行くって決めたんだろ」
「……」
「その気持ちわかるけどさ、周りの気持ちも考えろよ。お前が死んだら、俺もレイナも、ヒカルだってみんな悲しむんだよ!!」
ヒカルはバットの言葉を聞いて胸の奥がきゅうっとなった。
「それにこれはもう調査するしないの問題じゃない。モンブラン城の内情がわかったんだ、この事実をザッハ伯爵に報告する! だから一人で勝手に行動するなよ!」
そう言うとバットは勢いよく宿屋を出ていった。
「……っ……」
あまりにも衝撃的な話に、ヒカルはどこから話を切り出していいのか悩んだ。
人間を石化してしまう不快な音──そんな恐ろしいものがこの世にあるなんて……。
そして石化を解いたナツミ。ナツミは一体何者なのだろうか。自分と同じ世界から来たとは思うが、自分にはそんな不思議な力はない。
もしかして指輪の力──?
その時、クロードがガタンと席を立った。
「クロード……?」
「おい、クロード! お前まさか、今からモンブラン城に行くわけじゃないだろうな!?」
無言で宿屋を出ていこうとするクロードを、慌ててバットが呼び止める。
「俺、ぶっちゃけ気づいてたぜ……お前が調査しながらナツミを探してたの。だから、モンブラン城にも一人で行くって決めたんだろ」
「……」
「その気持ちわかるけどさ、周りの気持ちも考えろよ。お前が死んだら、俺もレイナも、ヒカルだってみんな悲しむんだよ!!」
ヒカルはバットの言葉を聞いて胸の奥がきゅうっとなった。
「それにこれはもう調査するしないの問題じゃない。モンブラン城の内情がわかったんだ、この事実をザッハ伯爵に報告する! だから一人で勝手に行動するなよ!」
そう言うとバットは勢いよく宿屋を出ていった。
