
ぼっち─選択はあなたに─
第15章 バトルトーナメント【4回戦】
メキユ……殺せ……
そいつはモンスターだ……殺せ……
突然、頭の中に父親の声が響いてきた。
「……モンスター?」
……そうだ……
モンスターはお前を殺そうとしている……
騙されるな……殺せ……
「!」
メキユはミトナツコに振り返る。
確かに見た目ゾンビだが、こんな心のこもった美味しい料理を作る人が自分を殺そうとしているなんて信じがたかった。
しかし今はバトルトーナメント中だということをメキユは思い出す。
「危ねえ、相手のペースに飲まれるところだったべ」
メキユの手元に包丁が戻ってきた。
殺せ……
殺られる前に殺せ……
その声が頭に響くたび、意識が遠ざかっていくような気がした。
「……ろせ……殺せ……」
メキユはうわ言のように呟き始める。
ユズリノ「ダメっ……だめよ、メキユちゃん! その声を聴いちゃだめ!!」
ユズリノが観客席から叫ぶ。
しかしその声はメキユには届かなかった。
自分の使命は、ただ目の前のモンスターを倒すのみ。
「死ねえぇぇぇーーー!!」
メキユは包丁を握りしめ、ミトナツコに振り落とした。
そいつはモンスターだ……殺せ……
突然、頭の中に父親の声が響いてきた。
「……モンスター?」
……そうだ……
モンスターはお前を殺そうとしている……
騙されるな……殺せ……
「!」
メキユはミトナツコに振り返る。
確かに見た目ゾンビだが、こんな心のこもった美味しい料理を作る人が自分を殺そうとしているなんて信じがたかった。
しかし今はバトルトーナメント中だということをメキユは思い出す。
「危ねえ、相手のペースに飲まれるところだったべ」
メキユの手元に包丁が戻ってきた。
殺せ……
殺られる前に殺せ……
その声が頭に響くたび、意識が遠ざかっていくような気がした。
「……ろせ……殺せ……」
メキユはうわ言のように呟き始める。
ユズリノ「ダメっ……だめよ、メキユちゃん! その声を聴いちゃだめ!!」
ユズリノが観客席から叫ぶ。
しかしその声はメキユには届かなかった。
自分の使命は、ただ目の前のモンスターを倒すのみ。
「死ねえぇぇぇーーー!!」
メキユは包丁を握りしめ、ミトナツコに振り落とした。
