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美少女は保護られる〜私の幼なじみはちょっと変〜

第4章 君はやっぱりヒーローでした



「何この子?!めちゃくちゃ可愛いじゃん!」
「でしょー?」

目を見開く男の子の前で、得意げな表情をさせる志帆ちゃん。

私は今、合コン会場である駅前のカラオケ店に来ている。

目を見開いて私を見ているのは、少しチャラそうなイケメンさん。
その横には、何だか男性とは思えないほどの色気を放つイケメンさんがいる。

私……どうすればいいんだろう。

深く考えずに来てしまった私は、よくよく考えてみたら合コンとは何をするのか……
全くわからなかった。

とりあえず……座ってもいいのかな?
チラリとソファを見る。

「こっちにおいで」

声のする方を見ると、色気の凄いイケメンさんが、自分の座っている隣をポンポンと叩いていた。

隣に座れって事……だよね。
……いいのかな?

「うわぁー先越された。蓮が相手じゃ敵わねーよ」

ガックリと肩を落としたチャラそうなイケメンさんは、そう言うと「はい、こっちに座ってねー」と私をソファへ座らせる。

チラリと自分の横を見ると、色気の凄いイケメンさんがニッコリと微笑んだ。

「お名前は?」
「あ……花音です」
「俺は蓮。よろしくね、花音ちゃん」
「あ、はい。……よろしくお願いします」

こんな感じでいいのだろうか……?
次は何を話せばいいの?

そんな事を思っていると、蓮さんが話を振ってくれた。

「花音ちゃんは一年生?」
「はい、そうです」
「可愛いね。俺は三年」
「……」

な、なんて返せばいいのかわからない。
どうしよう……。

チラリと志帆ちゃんを見ると、すっかり馴染んで会話が弾んでいる。
一度しか会った事がない人だと言っていたのに、志帆ちゃんてコミュ力高いんだなぁ……。

志帆ちゃんに関心していると、またもや蓮さんが話を振ってくれた。

「合コン初めて?」
「はい……」
「そっか。それじゃあ緊張しちゃうね」

はい、そうなんです。
今とても緊張しています。
どうしたらいいのかわかりません。

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