
君と僕の世界(嵐)
第3章 ♡ 雨の日の喧嘩
和也「さっきの…っ誰…っ」
翔「え?さっき…ああ、あの子?」
和也(あの子…?あの子って何…?)
翔「ほか番組のスタッフさんで、撮影の時よくしてもらってさ。」
翔「その子が今日たまたま打ち合わせに来てたからちょっと話してたの。結構気が合うんだよね」
和也「…そ…」
なん…だろう…。
今まで翔ちゃんが他の女性と話してたって嫉妬なんかしなかったのに。
どうして今日はこんなに…。
あ…そうか…
翔「女優さんとかってわけじゃないからガッツリ気を遣わなくてもいいし、楽なんだあ」
その素の笑顔は…
俺だけにしか見せてないと思ってたから…
だから安心してたんだ
だけどあの女にもその表情を
かわいい俺だけのその笑顔を見せているんだと思うと
めちゃくちゃ腹が立つ…!
翔「だから今度撮影の時」
和也「だったらさ、今度の休み、2人で会えば?」
翔「え…」
翔「何…言ってんの…?」
翔ちゃんの顔つきが変わる。
優しい笑顔が消え、眉間にシワをよさこちらを睨むように見た。
ここまでいってしまえば、俺だってもう止めることはできない。
和也「いやだって、2人で話すのがそんなに楽しいんでしょ?あんなかわいい笑顔見せちゃってさ。」
和也「それに今度ゆっくり〜って言ってたじゃん。その日にしなよ。スタッフなんてどーせ暇なんだから、あんたがいえば予定空けてくれるっしょ」
息を吸うように、
棘だらけの言葉を翔ちゃんに投げかけてしまう。
無責任な俺は、そんな時翔ちゃんの顔を見ることが出来なかった。
和也「まあかわいいし?遊びたくなる気持ち、わかんないことも無いよ。でもあんなのが好きなんだね〜」
翔「お前さっきから…!」
和也「翔ちゃんはさ、もっと身長高くて〜、綺麗系で〜大人っぽくて〜」
翔「おい…っ!」
和也「っ!」
部屋中に鈍いガラス音が響き渡る。
翔ちゃんは俺の腕を掴んで思い切り窓際に押し付けた。荒立つ息を感じるほど、近い距離。
でもその表情はどこか悲しげだった。
翔「何さっきから馬鹿みたいなこと言ってんだよ…!俺はそんなつもりねえよ!」
和也「だったら!なんであんな素の表情見せんのさ!アイドルとしてじゃなくて!"櫻井翔"として会話してただろうが!」
翔「そんなこと…言われたって…!」
和也「俺は!」
ああ…なんか…
和也「…俺は…。」
