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CHOCO❤︎LAVE

第5章 トシオさん



それから大野さんといろんな話をして…


聖輝「あの…大野さん、ひとつ聞いてもいいですか?」


大野「うん、なに?」


聖輝「あの…前にもチャットでお話したと思うのですが…」


大野「うん。」


聖輝「その…『赤い糸』を始めたきっかけというか…そもそも何でチャットに手を出したのか…知りたいです…」


僕は今一番疑問に思っていることを大野さんにぶつけた。


大野「そうだなぁ…『赤い糸』をするようになったきっかけはジュニア時代からの友達に勧められたからなんだ。」


聖輝「ジュニア時代からの友達に…」


大野「って言っても、友達はもう既に事務所辞めてるけどね。」


聖輝「そうなんですね…」


大野「お酒飲んでる時にそいつに強引に進められてさ…事務所がSNSの使用禁止してるって伝えても全く聞かなくて…」


大野「バレたら問題になるって分かってたから一度は断ったんだけど…あいつ、自分のタブレット貸すからって俺に渡してきて…」


聖輝「もしかして、そのタブレットを使って…」


大野「うん、一回だけ使ってみて面白くなかったら突き返そうと思ったんだけど…」


大野「初めて使った時にりょうくん…いや、涼野くんと繋がって…最初は何が何だかよく分からなくて…」


大野「俺、正直人と関わるの苦手だから…文字を打つにも何を打ったらいいのか全然分からなくて…」


大野「でも、不思議なことに涼野くんとやり取りしてると自然に文字が打てるようになってて…」


大野「その時にチャットってこんなに面白かったんだって気づかされたんだ。」


大野「それからずっとタブレット借りて涼野くんとチャットしてたんだ。」


聖輝「そうだったんですね…」


改めてトシオさん…いや、大野さんの言葉を聞くとすごく嬉しい…


大野「自分のスマホ使ってやっても良かったんだけど…いつどこでバレるか分からないから…できなかったんだ。」


聖輝「そうですよね…ふと通知が来て画面に映った瞬間を仕事場の人に見られたりしたら大変なことになりますもんね…」


大野「うん…」


そりゃそうだよね…


芸能人が…


いや、嵐の大野智がチャットアプリしてるってなったら大騒ぎだよね…

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