こいぐるい
第1章 おんな
そんな春馬とか今はどうでもよくて、
『ヒロシのやつが、何考えてるのかわからん!!』
鮮明に思い出せる、あの空気。
お酒に任せたところももちろんある、けど、そうじゃないところもある。
『あんなかわいいって言われたら、そら、油断しちゃうじゃないかーーー』
《ははは、わかるその気持ち。
で最終はどこまでやったの?》
『いや、どこって、お口までです』
外だったし、寒かったし。
いや、そのことはもうどうでもいい、正直。
それより大切で重要なことがある。
『は〜〜〜なんて連絡したらいいのーーー…』
《出だしもそれ言ってたね》
前の彼氏とわかれて、もう1年くらいになる。
ひとつひとつの出会いを大切にしたすぎて、連絡ひとつもロクに取れない臆病者に成り下がったのです。
『いや、ぶっちゃけ…ヒロシのこと…好きだなぁこれ、きっと。』
今すぐ、楽しかった数日前に戻らないかな。
一緒にお酒飲んで、みんなでゲームして、2人で夜道歩いて…
『もう一回、くっついてきてほしい〜』
《重症ね。でも確かヒロシって彼女いたんじゃなかったっけ?》
ぇ!?
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