
突然の出逢い ( N×M )
第3章 lily .
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「お邪魔します~」
「え、潤...」
「何?(笑)
お邪魔して悪かった?」
「いや、大丈夫だけど…」
「だけど?」
「いや、何もない...、」
「キッチン借りるね。
ご飯つくるわ」
適当にパスタを作って智と並んで食べる
「何か言ってよ(笑)1人でご飯食べてるみたいじゃん(笑)」
「あぁ、ごめん。ちょっとぼーっとしてて。」
「寝てないの?智、クマ凄いけど。」
「俺の心配より自分の心配だろ。
二宮さんと何かあった?」
話を逸らされて自分に戻ってくる。
「今ちょっとすれ違いがあってさ、」
「そうなんだ。」
「最近ずっと翔くん、翔くんって。
俺のことほっぽらかし。」
「ふーん...。」
智の反応がよく分からなくて黙ると沈黙が生まれる。
「あのさ、潤。」
「ん?」
「話変わるけど、前のこと忘れた?
俺、言ったよね?遠回しにだけど好きだって。
潤を傷つけただろうし…」
「ごめん、」
「何のごめん?」
「切羽詰まりすぎて頭から抜けてた...」
正直言って何もなかったことにしようとしてた。
さんざん泣いて何が何だか分からなくなったし。
落ち着いて来た頃にはかずくんのことで頭の中は占領される。
「はぁ...俺の事なんて1ミリも思っていないことよく分かったよ(笑)
前のこともそのまま忘れて?
よし、二宮さんの話聞くよ。」
顔は笑ってるけど泣いているようにも
見える
「いや、俺は智のことっ...」
「それ以上言ったら傷口が深くなるから。
俺の気持ちも考えて?(笑)
好きな人の恋愛相談乗ってるんだから」
「うん...」
「大丈夫だよ。
自分の気持ちきちんと伝えたら二宮さんも分かってくれるよ。」
「そうかな...」
「ずっとここに居ても無駄だよ?
更に変な誤解生むじゃん。前もあったし。」
智の表情は無表情に近くて、
辛いだろうに。
あぁ、この同情がいけないのか。
「分かった。ありがとう、帰るね。」
「うん、頑張れ。」
智、ごめんね。そしてありがとう。
