
突然の出逢い ( N×M )
第3章 lily .
S side
「おはよ~」
「翔くんおはよう!」
まさかの今日はニノか。
昨日の今日で松本さんが来られたら困る
「翔くん...?」
「あぁ、ごめん。
今日はにの午前上がりだってさ、」
「まじ?早上がりかぁ…」
仕事終わりにやってくる松本さんとの接触は今は避けたい。
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「あれ?翔くんもあがり?」
「うん、にのと帰りたいから准一さんに頼んだ」
「ふ~ん、そっか」
「うん、帰ろ」
それからお互いに家には帰らず
観たい映画があるから付き合ってと大型ショッピングセンターに向かい普通に遊んだ。
にのも楽しんでたし。
帰り道、俺はこんなあからさまな行動で
にのと松本さんを離していいのか、
そんなことをぼーっと考えていた。
別に俺は関係ないはずなのに、
保護者的な感情で動いているのか?
思えば頭のなかはそればっかり。
いっそ2人が別れてくれたら
柊のことも面倒じゃなくなる。
なんてほんとやな奴だな俺...
次の日も次の日も俺は呪われたようにのにぴったり引っ付いて行動するようになった。
ただ松本さんを傷つけたくない。
その一心で。
でもそんな世の中簡単じゃない。
