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やさしく愛して

第1章 やさしく愛して

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 ほんとのことを言うと、恒さんが、舐めてほしいの、と言ったとき、嬉しいと思ったのだ。
 わたしも、舐めると言ったほうがいいのかなぁ。
 ちょっと恥ずかしい。
 でも、いいわ。
 こんど、恒さんが言ったら、わたしも言おう。
 そう、キスではなく、恒さんの舌が、わたしのあそこを、舐めてくれているんだから。
 東京での恋愛のとき、あそこを舐めてくれたことなんて、なかった。
 だから、はじめて恒さんが、あそこを舐めてくれそうになったとき、わたしは恥ずかしくて、イヤと言ってしまった。
 でも、恒さんが、そんなことまでしてくれるのを、嬉しいと思ったし、あそこを舐めてもらうのは、ほんとに気持ちよかった。
 気持ちよさのなかで、そんなことを思っているうちに、恒さんが、クリトリスを、舐めはじめた。
 あっ、わたし、舐めると言っている。
 もういいわ。
 もっと、自分の気持ちに素直になろう。
 いつまでも、ずっと、舐めていてね、恒さん。
 わたし、思っているだけで、声に出していないよね。
 かなり長いあいだ、舐めてくれていた恒さんが、やがてあがってきて、わたしを抱きしめてくれたとき、ニヤッと笑ったように思ったのは、きっと気のせいだ。

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