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take a breather

第9章 Calling

翔が俺の背中に腕を回しギュッと抱きつき肩口におでこを乗せる

「翔?」

「俺も…もう手放せなくなりました」

「そっか…じゃあ ここで3人で暮らす?」

「…はい」

「なら俺の事、名前で呼んで?」

「えっ!」

翔が慌てて顔を上げた

「な、な、なんでですかっ?」

「そんな動揺しなくてもいいだろ?
ここで暮らすって事は『大野』の家に入るって事なんだから
『大野さん』じゃおかしいだろ?」

「おかしくないです!
別に『大野家』に入るんじゃないんですから」

「バレたか…でもさ、もう一緒にいることには慣れただろ?
慣れたら呼んでくれるって言ったよな?」

「それはまぁ…」

「俺との約束破るの?」

「うぅっ…」

翔は困ったという表情をして唸ってる

そこまで恥ずかしいもの?
名前を呼ぶのって

今更だけど、相葉の事は名前を呼び捨てしてるし
潤のことも『潤さん』って名前で呼んでる
なのにいつまでも俺のことを苗字で呼んでるのもどうよ?

恋人としては嬉しくないぞ?

もうこうなったら強硬手段に出るしかないか…

きっと一回呼んでしまえばなんて事はないはず

ひとまずここは一旦引こう

今日は金曜日…

時間はた〜っぷりあるんだから、な?

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