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take a breather

第23章 証

時間も時間だから、軽めの朝食を用意する

コーヒーを淹れ、トーストを焼く
その間に、智さんが洗濯機のスイッチを入れに行った

戻ってきた智さんが、冷蔵庫からヨーグルトとバターを出す

ふたりの共同作業で進められる日常生活が、凄くしあわせに感じる

「さ、食おうか」

「あ、絵莉ちゃんの飲み物」

「あ〜、そうだった
何が飲めるかな?絵莉のやつ」

「コーヒーは無理ですよね
紅茶なら大丈夫かな?ミルクティーにして甘くすれば」

「そうだな。ねぇちゃんが連絡してくれてれば、ジュースくらい用意しといたのに」

絵莉ちゃんにアイスミルクティーとヨーグルトを用意し、リビングに戻った

リビングに行くと、絵莉ちゃんはブルーを撫でていた

「絵莉、お待たせ」

智さんが声を掛けると、笑顔で振り返る

「この猫可愛い
わたしも猫、飼いたくなっちゃった」

「結構大変だぞ?動物飼うのって…
子供育てるのと同じって言うんだから」

「智でも飼えてるんだから、わたしでも大丈夫なんじゃないの?」

「俺ひとりじゃないから…
翔とふたりで育ててるから、大丈夫なの」

「ふ〜ん…」

絵莉ちゃんが少し不貞腐れたような顔で、チラッと俺を見る

「まぁいいわ。いずれ智とは、ふたりの本当の子供を育てる事が出来るんだから」

「だからまだ決めつけるなって…
ほらミルクティー入れて来たぞ、飲め」

「は〜い」

智さんの子供か…

きっと絵莉ゃんみたいな可愛い子が生まれたんだろうな

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