二人のキセキの物語 MN
第10章 出逢いの二人10 ニノ
「和也、最近ちょっとおかしいな。芝居に集中できてないだろう」
「そう・・ですか・・・?俺は別に・・」
「私に隠し事をするんじゃない。どうした?事務所で揉め事があったのか?」
「・・そういう事じゃなくて・・もっと個人的な事です・・」
「私で良ければ聴くが・・」
「聞いたら笑いますよ・・それと・・後悔もします・・・」
「和也・・?」
「本当に言ってもいいんですか・・・・・・」
その後の事はハッキリ覚えていない
それぐらい 俺はテンパってたんだと思う
とにかく、俺は監督に 自分の気持ちを伝えた
只、これだけはわかって欲しいと
身体で役を貰うつもりなんか無いって事を繰り返し
それどころか こんなことを告げた後では
監督の作品に呼ばれる事がなくなる事は勿論、
もう、俳優の仕事自体出来なくなるんだろうな、と思いながら
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