
地味に甘い君
第39章 【番外編】財前の仕事…?
レンタカーを借りると…目的地に向かい、とある人物に会った。
「わざわざ…東北の田舎まで――――…ご足労でした」
「ええ、本当に――――…遠いってもんじゃないですね…」
――――しまった…
言ってから、嫌味が過ぎたかな?と、思ったが、すでに相手の顔がひきつっていたので…手遅れだと感じた。
「で――――お話とは…」
「この件で……」
と、内田ヤマトの資料を見せ、私は出された不味い珈琲を飲んだ。
「こちらの弁護士さんから…巴様の“姻族関係修了書”が送られてきたと…ご家族から聞きました。
担当は…貴方で間違いないですね?」
内田家の弁護士――――…
あちら側の意図を知りるには、最適な人物。
「――――は…はい。そうです」
最初の嫌味が良かったのか…弁護士は私に弱腰である。
