地味に甘い君
第9章 おでんと告白は冷めないうちに!
ヤマト君がバイトの日は、時間をずらしてマンションに帰る――――…
ヤマト君より早く帰るか…ヤマト君より遅く帰るか…
気になるけど――――…面と向かっては無理だ
汚い自分が見透かされそうで…怖い
ヤマト君はピュア過ぎる!
――――ま、勝手な僕の妄想だけど…
あの寝顔は…ピュアじゃないと無理だ!
「僕は――――…ピュアじゃないもん…なぁ」
ここ数日…
ヤマト君の事ばかり考えてしまう…
会いたい――――…会いたい…
でも………怖い…
今なら――――…僕をストーカーしていた女の人の気持ちがわかる…
学食に行けば会えるかな?
図書館に行けば会えるかな?
――――…ひと目で良い…元気なら良い…
それでも――――…僕は…その場所に行けなかった…
更に汚れて行く気がした…
ストーカー女と…同じにはなりたくなかった…
もう…袋小路だ…
他人なんてどうでも良かった僕が…こんなにも…
人に嫌われたくないって思うなんて…
おかしな話だけど…
今は笑えないし…つらい…
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