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林檎の香りがするお店

第2章 ほのかに香る貴方の話

先輩の悪ふざけをスルーして、電話をかけた。

明日が丁度都合がいいそうで、明日のお昼にお店に伺うことになった。

手が空くと、ファイルを手に取って単純な入力作業を続ける。

気づくと、お昼になっていて私の元に向かってくる人影が見えた。

「空ちゃん、お昼行こ!」

「ゆりちゃん。一段落ついたの?」

会社に入ってから初めて話しかけてくれたゆりちゃんは、それから私と親しくしてくれている。

この前まで大事な仕事を任されていたらしく、ほっとした顔で笑った。

「ついたよ。それより、ご飯!」

お腹空いちゃったと照れ笑いするゆりちゃんと食堂に向かった。


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