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遠くの恋人より近くの同僚

第12章 二つのカミングアウト

『凌馬くんッ!!お風呂どうぞッ!!』


ガッツリ聞こえたし。


凌馬を問い詰めたくても……出来なかった。


なぜなら……


「成瀬。おまえも入っちゃえよ」


……凌馬と同じ境遇だから。


「あ、はーい」


だけど私には、ここに至るまでの
それなりの事情がある。


私と橋本さんが婚約関係だと
勘違いしていた橋本さんの御両親が
ホテルの部屋を用意してくれていた。

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