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WーWING

第5章 第2ステップ

 優雅はチッチッチッと、指を振る。


「そこなんだ。元々は子供のうち、男女それぞれを見分けるのが性器の形。つまり、性器で男と女の別の呼び名があって、分けられてたわけだ。だが、地方によって、女性器の呼び方が違うだろ」



「たしかにそうだ」


「だから、オンナという呼び方を作った。だが、男はオトコのままだ。だから、チンチンのことを男性自身とか言うだろ」


 もちろん、そんな説は優雅のデマカセだ。


 隼斗は、優雅がなにをそこまで力説しているのか、わからなかったが、なんとなくだが、納得して聞いていた。


 やがて、手を繋ぐことから、腕を組むことまで発展し、やがては肩を組むまでになった。


 徐々に学校内では、まだ浅いめだが、噂にはなっていた。


 隼斗が席に着いていると、クラスの男が寄ってくる。


「おい、相羽……お前、C組の羽佐間と噂になってるけど、本当か?」


 それに関しては真正面から「嘘だ」と言いたかった。


 なんのためと聞かれても、答えられる内容では、ないからだ。

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