貴方の涙は俺が拭くから ON
第3章 スケッチブックに隠された秘密3 ニノ
別に寒いって程じゃ無かったけど、
ふわりと柔らかいものに包まれる感覚は気持ちよくて
半分眠ったまま くふんと笑みが零れる
暫くすると 誰かの手が俺の髪に触れて
くしゅ、と柔らかく握られる
理由もなく、大野さんの指だ・・・と感じるけど、
大野さんが俺にこんなことするわけない、ってことも
頭の隅ではわかってる
これは夢なのかな
夢なら覚めないで
でも、もしも現実なら、
この目で 俺に触れる大野さんを見たい
そう思ってるのに、相変わらず瞼は重くて開けられない・・・
その時、
瞼の横、こめかみのあたりに ふわりとした柔らかい感触が降ってきた
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