テキストサイズ

貴方の涙は俺が拭くから ON

第31章 夢の中で7 智


7-3

頭の中でイメージして
厳重に鍵をかけた密室に 怖がりの俺を閉じ込めた

成功したはずだった
この密室は 誰であろうと破れない
弱虫の俺は 追放したはずだった



だけど やっぱりダメなのか?


忘れようとして
考えないようにしても

あの時の状況が記憶の中から甦る
指先が震え、喉が渇く

そのうちに 胃がぎゅうっと締め付けられるように
気分が悪くなって吐きそうになってきた





ストーリーメニュー

TOPTOPへ