貴方の涙は俺が拭くから ON
第1章 スケッチブックに隠された秘密1 ニノ
俺の従妹は女ばっかで、
近くに年上の男の存在が無かったせいか
事務所の先輩と言うより、
優しいお兄ちゃん的な親近感を感じたのかも
“先輩に そんな態度取っていいの?”
って、周りのみんなが驚くほど
俺は貴方に懐いて、べったりくっついてた気がする
それは貴方が京都に行ってしまってからも変わらず
しょっちゅう電話し合っては 下らない話を延々とした
貴方が切り上げそうになる気配を感じては
慌てて話題を探して
少しでも長く電話が続く様にと
いじましく頑張ってたっけ
その頃は まだわかんなかったんだよなぁ
こんな自分の気持ちに、
何ていう名前を付ければいいのか
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