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三角関係ときどき四角

第11章 終わりと始まり

僕が長谷川隆哉と同類だと知ってしまったら
千夏ちゃんに嫌われるどころか
拒絶されてしまう。


失いたくない。


「辛かったね……千夏ちゃん」


千夏ちゃんの身体を引き寄せ抱き締めた。


「ぅん……」


千夏ちゃんは僕の腰に両手を回した。


『実は僕もあの場に居て……』なんて
危うく口から溢れ落ちそうになる。


「これからは怖い想いなんてしなくて
いいんだよ」


……僕が黙っていれば。

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