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三角関係ときどき四角

第5章 天国と地獄

「千夏。もう寝た方がいい」


浴衣の襟元を正すと布団を掛けた。


「隆哉は?」


座敷には一組のダブルの布団が
敷かれているだけ。


「僕の心配はいいから」


仲居さんに、もう一組布団を頼んで
隣の部屋で寝ればいい。


「……いいよ」

「え?」

「今日の隆哉だったら一つの布団で
一緒に寝ても」

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