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「ちょっと、郁と俊樹ももうやめろよ」

「離せよ、数多！」

数多君は、後ろから羽交い締めして俊樹君を、僕から引き剥がす。

「コイツらは、郁がいじめられてる時に見捨てたのは、もしも助けて自分もいじめられたらって恐怖心に襲われてたからなんだ！
誰だって、いじめ現場を見たら思う筈だろ！？」

「だからって、見て見ぬフリをして良いの！？
そんなの、いじめっ子と同罪だよ！
助けもしない、ただ見て見ぬフリをしてるだけ！
最低最悪奴らだよ！」

「おい、郁！」

「うるさいうるさいうるさいッ！！
黙れ、黙れ黙れ黙れ黙れ黙れえぇえええええッ！！」

僕は、精一杯の大声で俊樹君を怒鳴った。

「もう良いよ……これ以上、話しても無駄だよ…。
ゴメンだけど、俊樹君とも話したくないし遊びたくないし顔も見たくない…。」

「郁…。」

「数多君…。
悪いんだけどこれから遊ぶ時は、俊樹君抜きにしてほしい…。」