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「何度も言っただろ？
前の旦那さんは、郁君を助けるために犯罪を犯した」

渉さんは、立ち止まって私の方を見る。

「理由関係なしに、犯罪は絶対にいけない事だ
でも、前の旦那さんが郁君と優里さんを、どんだけ愛してたかはわかる」

「渉さん…。」

「人によったら犯罪者の家族、犯罪者の元妻、犯罪者の息子と偏見な目を浴びる
僕からしたら元旦那さんは元旦那さん、優里さんは優里さん、郁君は郁君だけどね」

そう言い、私を抱き締める渉さん。

「元旦那が犯罪者だからってその元妻と子供まで、偏見な目で見るのは違う
俺と隼は、優里さんと郁君の味方だ」

渉さんは、翔太さんの事を知っても私と郁の事を受け入れてくれた。

隼君も、過去は関係ないと私と郁の事を受け入れ、私と渉さんの交際と再婚を認めてくれた。

「それじゃあ、明日の食事会楽しみにしてるよ」

「ええ、また明日」

仕事帰りの途中、私は渉さんと道角で別れて家へ向かい始める。