オキナグサ
第5章 お付き合い
駅でスマホ弄りながら1人で待ってるけど、実は所在なく待ってるわけでもなんでもない俺は
「ねぇお兄さん1人?」
「一緒に遊びに行かない?」
なんて、義務か何かみたいにわざわざ声をかけてくれたお姉さんに内心面倒くさがりながら視線を上げた
もーすぐ朝陽さん来ちゃうのに、狙ったようなタイミングで声かけて来るよね
「ごめん、人待ってるんだ」
「それって彼女?」
「でも結構待ってるじゃない。来ないかもよ?」
彼女じゃなくて彼氏ね
あと、こっちに着実に近づいて来てるのは、スマホでリアルタイムで確認してるから
もーすぐ来ちゃう朝陽さんと素早く合流するためにも早々にご退場頂こう
「ごめんね。お姉さん達が綺麗なのも、普通の男には魅力的なのもわかるんだけど」
これは本当
美人ではある
化粧かもしれないけど、わからなければそんなのどうでもいい
ただ俺が絶対について行かない決定的な理由が1つ
「でもごめんね。俺、ちんちん付いてない人に興味ないんだよね」
「え……?」
「はぁ?」
ぽかんとしちゃった
若い男がみんなお姉さん達みたいな綺麗な女性に興味あるわけじゃないんだよ
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