君はぼくの全て
第1章 1時間目
まーくんは
…まーくんは、まだ補欠にも選ばれてない
でもさ、能あるナントカは…って言うじゃない
今はまだ、その爪を隠してるんだよ
先輩に気を遣って “出来ないフリ“ をするなんて本当カッコ良すぎなんだから
まーくんは俺の頭1個分背が高くて、運動嫌いな俺と正反対で締まった身体をしている
だけどマッチョでもなく、どちらかと言えば細身
なのに程良く付いてる筋肉が眩しいの眩しくないの…!
コート内では智が呼ばれた通り、レギュラーメンバーに依る試合が始まった
その間が他の部員は見学と言う休憩になる
そしてまーくんが、いつものように俺の隣に汗を拭きながら腰を降ろした
「あー、大ちゃんやっぱ凄い」
先輩に負けず劣らずちょこまかと動く智に、感嘆の声を上げるまーくん
悔しいけど、確かに智の動きはバスケを知らなくても凄いと思う
でも
だけど
「まーくんも、すぐあそこに立てるよ」
「うん、立ちたいよね」
コートを見つめるまーくんが溜め息を吐いた
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