君はぼくの全て
第6章 6時間目
でも
こんな公衆の面前、って言うか普通にすれ違う人がいるのにいいの?
だってほら、ちらちら見られてるよ?
玄関でのほっぺたちゅーは、周りに誰もいないのを確認してたからまだ分かるけど
「まーくん…」
やべ、何か声が上擦っちゃう
あの遊園地の後から、明らかにまーくんの態度が違う
もしかしてこれが、あの時言ってた事なのかな
“頭の中、お前だけになっちゃう“ って言葉
それがもしも本当なら
本当にまーくんは俺の事だけを考えてくれてるって事なんだよね?
だからこうして、今までしなかった 「手を繋いで下校する」とかしてくれてるんだよね?
「かず?…どしたの?」
俺を見る瞳はとても優しい
ふんわり笑う顔が、俺を好きって言ってくれてる
「なんでもない」
まだ恥ずかしすぎてちゃんと笑えないけど
「そっか」
そこは分かってくれるもんね、まーくんなら
ー…観覧車で勇気出して迫った俺、グッジョブ!!
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