君はぼくの全て
第1章 1時間目
俺の前をのんびりと歩く、ジャージ姿はいつ見ても様になってる
学校指定のだっさいそれも似合っちゃうとか、ホント何なんだろうね
「…それ、お前がおかしいから」
「うわっ」
いつの間にか智が呆れたような顔をして隣を歩いていた
つか、気配消すなって何度言えば分かる
毎度毎度、忍者みたいに忍び寄ってんの、慣れないんですけど
「ジャージなら、俺も着てるけど?」
「一緒にしないで。まーくんと智じゃ雲泥の差だから」
「ひどっ」
やいのやいの騒いでたからか、前を歩いていたまーくんが振り返った
「まーくん!」
「かず」
あああ…その笑顔もヤバい
くしゃっと笑って俺の名前呼んでくれるだけで幸せ
「…乙女か」
「うるさいっ」
智を置いて、立ち止まったまーくんの元へ駆け寄る
智より、まーくんがいい
隣にいたいのは、まーくんだけだもん
まーくんはバスケ部のエース(俺視点)で、先輩達からも注目されてる(筈)
…え、俺?
俺は帰宅部ですが何か?
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