君はぼくの全て
第4章 4時間目
まーくんが自分のお小遣いからアイスを2つ買ってくれた
後で俺もまーくんに何か買ってあげよ
だってまーくん、部活で忙しくてバイトしてないんだよ?
お小遣い、貴重だよね
…まあ、俺もバイトはしてないけど
まーくん追い掛けるのに忙しいから
俺のはいちごでまーくんのは…
「なに?それ」
アイスにしてはなかなかない、鮮やかすぎる青
いっそ毒々しいくらいの青
「海味、だって」
“面白そうだから買ってみた“ とまーくんが笑う
「ブルーハワイじゃないの?」
「うん、違うみたいだよ」
はっきり言って美味しそうに見えない
それでもつい、変わったものを試したくなるのはまーくんの昔からの癖みたいなもの
ペロッと舐めたまーくんの顔が微妙
「…どんな味?」
「俺、塩味のアイスって初めて。…あ、後から甘いのも来る」
うわー、と言いながらも楽しそうに食べるまーくんは基本ポジティブだ
「かず、食べてみる?」
「うん」
差し出されたアイスに、興味津々で舌を伸ばした
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