君はぼくの全て
第14章 補習 4
勢い良く掴まれたおかげで、バランスが崩れる
後ろに倒れちゃう…と思う前に、その手を引っ張られて行き着いたのはまーくんの胸の中
耳に当たるまーくんの胸から、ドクドクと早い心臓の鼓動
だけど
「あっ、ご、ごめん!!」
すぐに慌てるように引き剥がされてその音が耳から消えた
「やだっ」
剥がされてたまるか
だったらこっちからくっついてやる!
むぎゅっと再びまーくんの胸にダイブして、剥がされないように両手を背中に回してしがみついた
「ちょ、かず、離れて」
「いや」
「嫌じゃなくて、離れてってば」
「離れないもん」
まーくんも、さっさと俺を抱き締めてくれないかな
飛び込んだからかこの体勢めちゃくちゃ疲れるんだけど
いや、いっか
ここは自分で動いた方が早い
抱き着いたまま、んしょんしょと身体を起こしてまーくんの投げ出してる腿の上に座り直して両足で腰を挟む
うん、まあ所謂「抱っこ」ってやつね
言い方変えれば対面……
一瞬で顔が熱くなった
俺ってば、幾らなんでも大胆すぎ?!
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