君はぼくの全て
第13章 補習 3
通話の切られたスマホに向かって「ババア!!」と吐き捨てた俺にまーくんが苦笑い
会話の内容までは聞かれてはないっぽい
「楽しそうだったね」
「どこが?!」
まーくん、たまにずれた事言うよね
今の会話をどう解釈したら「楽しそう」になるのよ
いや、それよりも!
そんな事よりも大事な事があるじゃんか
「まーくん!」
「なぁに?」
「お泊まり…って、どういう事?」
そうだよ、全ての発端はまーくんが突然母さんに電話した事じゃん
俺に何も言わないで、勝手に決めちゃって
「…嫌だった?」
え、何でそこで悲しそうな顔になるの?
「それはないけど、でも…っ」
「ならいいでしょ」
「え、え?…まーくん?」
どうしたまーくん!ここに来てキャラ変?!
「いつもかずが積極的に来てくれるから、たまには俺もしてみようかと」
何て言いながらも照れ笑いするのは、やっぱりいつものまーくんで
いやいやいや
たまにじゃなくてもっと来ていいから!
そしたら俺、もっともーっと好きになるから!
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