
異世界転生が出来ると思ったのにポイントが高すぎる
第1章 前編
「あ、あの神様。ちょっとパニくっちゃって、えっと思いつかないです」
「時間はたっぷりある。ちなみに私は神ではない。正確には神の使いだ」
「へえー。あ、じゃあなんて呼べばいいんでしょう?」
「名か。母は銀月と呼んでいた」
「銀月様……。もうお母さまはいないんですか?」
「母は人であったゆえにもう何百年も前に天へ召されている」
「そう、なんですね……」
しんみりとした空気に私はだんだんと自分の願望が薄れていくのを感じる。そしてこの銀月様のことが知りたくなった。
「もっと銀月様のこと聞いてもよろしいでしょうか?」
「我のことが知りたいのか。構わぬ」
「えっとポイント減っちゃいます?」
「フフッ。案ずるな減りはせぬ」
銀月様の父親は野狐という妖怪で相当の悪だったようだ。このあたりの村の家畜を食べたり畑を荒らしたり散々悪さをし、人を化かした挙句最後には生贄を要求した。その生贄になった娘が、銀月様の母親となったということだ。
「時間はたっぷりある。ちなみに私は神ではない。正確には神の使いだ」
「へえー。あ、じゃあなんて呼べばいいんでしょう?」
「名か。母は銀月と呼んでいた」
「銀月様……。もうお母さまはいないんですか?」
「母は人であったゆえにもう何百年も前に天へ召されている」
「そう、なんですね……」
しんみりとした空気に私はだんだんと自分の願望が薄れていくのを感じる。そしてこの銀月様のことが知りたくなった。
「もっと銀月様のこと聞いてもよろしいでしょうか?」
「我のことが知りたいのか。構わぬ」
「えっとポイント減っちゃいます?」
「フフッ。案ずるな減りはせぬ」
銀月様の父親は野狐という妖怪で相当の悪だったようだ。このあたりの村の家畜を食べたり畑を荒らしたり散々悪さをし、人を化かした挙句最後には生贄を要求した。その生贄になった娘が、銀月様の母親となったということだ。
